昭和26年(1951)秋 早春社建之
「早春や 枯れたるものに 光りあり 宗斤」
季語は“早春”季節は“春”
万物に生命の息吹きが感じられる。枯れたるものに光りありとは、日射しがすでに春で、枯れた草木にも生命のよみがえるさまを表し、万物への作者の深い愛情がにじみでています。
本名、利三郎。明治21年尼崎市生まれ。初号は秀峰、のち白花蛇。大阪の商業学校を卒業して、尼崎図書館に20余年勤めました。俳諧は月斗に師事、大阪で雑誌「早春」の刊行を続けました。昭和19年57歳で亡くなりました。